
2013.11.28
日本伝統ハダカの社交場
銭湯巡りのススメ(1/3)
江戸時代から数百年にわたり日本人に親しまれてきた「銭湯」。たったの450円で広いお風呂を満喫できるその場所は、庶民にとって貴重な癒しの空間であり、地元の人々の憩いの場でもある。最近は大胆なリニューアルを行う施設が増え、それに伴いファン層が拡大中!個性豊かになった銭湯を巡って、ぜひその魅力を体験してみて。まずは伝統スタイルの「千代の湯」をご紹介!
情緒満点!伝統スタイルの銭湯
「千代の湯」
昭和26年(1951年)創業の「千代の湯」は、中野の住宅街に静かに佇んでいる。木造平屋の建物と桜色の土塀が風情たっぷりで、過去にはテレビドラマの撮影に使われたこともあるとか。
靴を脱いで入口を入ると、昔ながらの番台を構えた脱衣所が広がる。奥に並ぶガラス戸の向こうには、立派なペンキ絵の飾られた浴場が!ペンキ絵は現在、日本に2人しかいない銭湯絵師の1人、丸山清人氏が手がけたもの。男湯には定番の富士山、女湯にはご主人の故郷、能登の海景色が描かれている。
能登の見附島が描かれた女湯。43.5℃と熱めの湯が満ちるお風呂には、赤外線とジャクジーが備わる。
浴場の高い天井はマリンブルーに塗られ、開放感いっぱい!熱めの湯に体を沈め、旅情漂うペンキ絵を眺めれば、今日の疲れはどこへやら。よもぎやハーブなどの変わり湯が楽しめる日曜日を狙って、訪れるお客も多いそうだ。
男湯の富士山の絵は、西伊豆の雲見からの眺望。吹き抜け空間の中央に男女の仕切りがあるだけという伝統スタイルの浴場なので、女湯からも富士山が見える。
洗い場にはシャンプーとボディソープがあるので、タオル1枚持参すればOK。
靴箱は、番号のついた木札を抜くと錠がかかる仕組み。
脱衣所の入口にある番台で入浴料を支払ってから中へ。ドリンクや小タオルなどもここで購入しよう。
女湯の脱衣所。湯上がりは冷たいドリンクを飲みながら休憩もできる。
今では珍しい木製の桶。
女湯のロッカー周りには、常連のおばあちゃんたちの入浴セットがずらり。
昭和30年代のマッサージチェア(写真右)が、今も現役!
千代の湯
東京都中野区中央3-16-12 電話:03-3369-2997 営業:15時45分~24時
定休:土 交通:東京メトロ丸の内線新中野駅より徒歩9分
入浴料:大人450円