2014.01.30
和菓子は外国からの観光客にも人気のおみやげアイテム。見た目も魅力の和菓子だから、受け取った人を魅了する美しい逸品をチョイスしたいところ。後編では老舗の銘菓を中心に伝統の技が光る和菓子をご紹介。もちろん味、そして日持ちにもこだわって厳選しました!
四角い箱を開ければ、ステンドグラスのようなきらめき。東京を代表する下町、人形町の「玉英堂彦九郎」は、400年以上前に京都で創業した和菓子店。そんな老舗中の老舗が手がける「氷いし」は、歴史の重みを知らない人でも一目で愛着がわきそうなかわいらしい銘菓。
口の中で薄氷のような砂糖の膜がシャリンと割れると、ゼリーのようなぷるんとした食感へと一変。すーっと溶けた後に残るのは、甘くさわやかな余韻。砂糖を煮詰めて寒天で固めたシンプルなお菓子だが、不思議とくせになる。夏は水色が入るなど、季節によって色が変わるのも和菓子らしくて◎。女子受け必至のキュートさと老舗の銘菓というギャップも、手渡す相手の興味を引きそう。
<自分用のおやつにオススメ!>
「玉饅」
日持ち:製造日から3日
切るとカラフルな5層の断面が現れるという職技が光る饅頭。ずっしりとくる重さだが、上品な甘さでパクリといただける。日持ちが短いので、旅行中のおやつにオススメ!
玉英堂彦九郎
東京都中央区日本橋人形町2-3-2 電話:03-3666-2625 営業:月~金9時~21時、土9時~20時、日祝9時半~17時 不定休
いろいろ食べたいあの人に、こんな和菓子はいかが? 江戸和菓子の老舗「銀座 菊廼舎」の「冨貴寄」は100年近く愛され続けるロングセラー銘菓。缶のふたを開けると、カタチも色もさまざまな干菓子があふれんばかり。
「冨貴寄」は、茶事に用いる干菓子「吹き寄せ」をモデルにいろいろなお菓子を小型にして取り合わせたもの。30種類以上が入っているが、一つひとつ趣向が凝らされていて眺めるのが楽しい。人気の和風クッキーだけでも何種類もあり、味のバリエーションは豊富。特に「赤缶」は落花生の砂糖がけや黒豆、季節の雲平も入って、まさに宝箱のよう。次はどれを食べようかと迷うのも「冨貴寄」ならではの醍醐味。
<自分用のおやつにオススメ!>
「創作和菓子 寒紅梅・常盤の松」
日持ち:製造日から2日
せっかく老舗に足を運ぶなら、和菓子の神髄ともいえる季節の上生菓子はいかが? 日本の風情が見事に表現された逸品を目と舌で味わってみて!
銀座 菊廼舎 本店銀座コアビル
東京都中央区銀座5-8-8 銀座コアビルB1 電話:03-3571-4095 営業:11時~20時 無休
http://www.ginza-kikunoya.co.jp/
日本における飴細工はいわば懐かしの伝統芸。かつては飴細工師と呼ばれる職人たちがお祭りなどで見事な手さばきを披露し、子どもたちが動物や花に姿を変えた飴を親にねだる光景がよく見られた。
「あめ細工 吉原」は、失われつつある飴細工を広めるために飴細工師の吉原孝洋さんがオープンした日本初の飴細工専門店。完成済みの飴細工も買えるが、ここはやはり貴重な伝統芸を目の前で見られる実演販売をチョイスしたい。指先でこねて伸ばし、ハサミで切ると、水飴がみるみるうちにネコや鳥に! 魔法のような光景をみやげ話に飴細工をプレゼントしては?
<こちらもオススメ!>
「ミニあめぴょん(ハート)」
日持ち:製造日から夏場1カ月、冬場3カ月
お店のマスコットキャラクター「あめぴょん」の飴細工は完成済みのバリエーションも豊富。このうさぎにはさまざまな飴細工の基本の技が詰まっているのだとか。
あめ細工 吉原
東京都文京区千駄木1-23-5 巴ビル1F 電話:03-6323-3319 営業:12時~19時(実演販売受付は18時まで) 定休日:月・火(祝日の場合は営業)
http://ame-yoshihara.com/