オープンは12時だが、一番のオススメは14時くらいの入店。比較的空いていて、窓に広がる井の頭公園の緑も心地よい。焼き鳥以外にも、食べ応えたっぷりのシューマイや香ばしい焼きとうもろこし、まぐろブツ切り、酢の物など、安くてうまいつまみがいろいろ。その日の気分で選んで、2杯目の焼酎をあおれば、酔いも気持ちよく回るころ。東京が誇る名酒場をぜひお試しあれ！

＜この日のお会計＞
焼酎220円 × 2　タン80円　ハツ80円　シロ80円　とうもろこし250円　手作りシューマイ　330円　合計：1,260円

安く飲める立ち飲み屋の中でも、究極形とも言えるのが、酒屋の店先で飲む"角打ち"。何しろ、お酒やつまみを酒屋の売値か、それに近い超低価格で楽しめるのだ。どちらかというと昔懐かしいスタイルで、衰退を嘆く酒飲みも多かったが、近年再び脚光を浴びつつある。

「うちは100年以上ここで商売していて、昔は大衆酒場も併設してたんです。それを見て育ちましたから」とおもてなしのルーツを明かすのは、一人で店を切り盛りする西山弘髙さん。常連客からは「社長」の呼び名で慕われている。

1,000円で相当酔えるが、安酒場にありがちな荒れた雰囲気は皆無。常連客の品が良いのだ。騒ぐグループがあれば、社長より先に常連客が諭すことも。でも、一見さんにお店のシステムや、ホッピー（コレで焼酎を割るとビール風の飲み物に）のおいしい作り方を教えるなど、基本は皆さん親切でジェントル。達人たちに粋な酔い方を学ぶのも、ここでの醍醐味だ。

＜この日のお会計＞
サッポロラガー（大瓶）350円　タカラ焼酎ハイボール（500ml）250円　ニューコーンミート300円　とうふ150円　菜の花のおひたし（お通し）無料　合計：1,050円

せんべろ酒場といえば、昔ながらの立ち飲み屋や、居酒屋が主流。でも、最近は洗練された空間でワインを楽しむようなスポットも登場しているから、東京の酒場文化は侮れない。

渋谷から東急田園都市線で2駅、三軒茶屋駅にある「z-b」は、ハウスワインのグラスが一杯290円！　シェフこだわりの無国籍洋風料理も300円からの良心的な価格なので、チョイス次第でせんべろな飲み方も叶う。

「映画でよく見る、ニューヨークにあるイタリア系移民のお店をイメージした」という空間は、せんべろ酒場と呼ぶのをためらうほどスタイリッシュ。「若い方には高めのお店に見えるらしく、二の足を踏む人が多いようです（笑）」と川瀬さん。

お邪魔した日は、大人気メニューのフィッシュ＆チップスを注文。白身魚ではなく、あえてサーモンを使用したフライは味も食べ応えも大満足。ここは全体的に一皿のボリュームが多く、ボトルワインも格安。3人くらいでシェアすると、さらに充実のせんべろが楽しめそう。

＜この日のお会計＞
グラスワイン（赤）290円 × 2　フィッシュ＆チップス600円　合計：1,180円