2012.08.17
関連本が出版ラッシュになるなど、ここ数年日本では文房具が大人気!国内の各メーカーがハイレベルな競争を繰り広げ、ブームを牽引している。ビル丸ごと文房具売り場で、トレンド発信拠点でもある「銀座・伊東屋」で、注目のジャパニーズ文房具をご紹介いただいた。
スゴ技文房具の代表格、ボールペンのトレンドとは?
新機能が続々と誕生するボールペンは、スゴ技文房具の代表格。身近で買い替えも多いツールだけに、メーカー側も開発に力を入れているようだ。伊東屋の広報、山田麻衣子さんによれば「ここ数年は、消せるボールペンと油性のサラサラ系ボールペンが2大トレンド」とのこと。
消せるボールペンの秘密は特殊なインクにあり、キャップなどに付いた字消しラバーでこすると摩擦熱で書いた文字が無色透明になる仕組み。元祖であるパイロットの「フリクションボール」の衝撃デビューから5年、今や定番文房具になりつつある。
サラサラ油性ボールペンのパイオニアは三菱鉛筆の「ジェットストリーム」。にじみや裏写りが少ない油性のメリットはそのままに、かすみやすいといったデメリットを解消...という理屈よりも、まずは試してみてほしい。スラスラいけちゃう書き心地はちょっとした衝撃。「デジタル全盛の時代に“書き味”というアナログな魅力がウケているのでは」という山田さんの言葉もうなずける。
まだまだある!日本が誇るスゴ技文房具
ボールペン以外にも、スゴ技文房具は続々登場している。最旬の注目アイテムは、イラストをペン感覚ですーっと引けるプラスの「デコラッシュ」。手帳やノート、カードなどを手軽に、かわいく飾れると、女子の間で大ブレイク中だ。
実用性重視の注目アイテムなら、「ハサミにこんな進化の可能性があったとは」と山田さんも驚くプラスの「フィットカットカーブ」。通常のハサミは、根元や刃先では切りにくく、紙が挟まれてぐにっと折れてしまうことも。「フィットカットカーブ」は刃にカーブがついていて、真ん中あたりのよく切れる角度が根元から刃先まで持続。ひと握りですいっと切れるのは、これまでにない感覚だ。
紙の一部をカットして織り込むことで、針なしでとじるステープラーも、今大ヒット中のスゴ技文房具。「安全で、エコで、シュレッダー使用時に針を外すわずらわしさもありません」と山田さん。コクヨS&Tの「ハリナックス(ハンディータイプ)」は、新構造の採用で閉じた部分がより外れにくいのが魅力だ。
センスがきらりと光るデザイン文具
日本の文房具カルチャーでは、デザインも大切な要素。「文房具には機能性だけではなく、自分のセンスを表現するという一面もありますね」と山田さん。
銀座・伊東屋には見た目も洗練された、いわゆる“デザイン文具”も数多くそろう。中でも旅好きな方にお勧めなのが、ミドリの「スパイラルリングノート」。ショップカードや写真を貼ったり、スケッチをしたりと、旅の記録にピッタリ。チケットやマップの収納に便利なポケット、エアラインをイメージしたシールなど、オプションアイテムが旅気分をいっそう盛り上げる。
ユーモアのセンスが光るデザイン文具も人気。アッシュコンセプトの「エボリューション」は、断面がサルからヒトへと進化する消しゴム。スライスしてオブジェとして飾ってもおもしろそう。くだものそっくりのブロックメモ、D-BROSの「クダメモ」も所有欲を刺激するアイテム。ヘタがついていたり、種がプリントされていたりと、細部へのこだわりも秀逸だ。
銀座・伊東屋
東京都中央区銀座2-7-15 電話:03-3561-8311 営業:月~土10時~20時、日・祝10時~19時無休(1月1日~2日除く)
http://www.ito-ya.co.jp/